GRAHAM PIZZEY&FRANK KNIGHT THE FIELD GUIDE to the BIRDS OF AUSTRALIA



 順調に改訂を重ねるオーストラリアの鳥図鑑の定番。  SIMPSONと双璧をなす図鑑だが、さらに大きく重いので持って出るには辛い。SIMPSONを「フィールドガイド」とするならこちらは「鳥630」に似た雰囲気といえばわかりやすいだろうか。1980年初版発行、現在最新はこの第8版、2007年発行。16.0cm×23.5cm×3.3cm。  新しい分類を積極的に取り入れる傾向があるのか、版が変わるごとにかなり変更がある。  一般的な左ページ解説、右ページ図版の作り。ほとんどの種がいわゆる図鑑的な左向き、オス、メス、J、飛翔図、といった感じに統一されており非常に見やすい。実際にフィールドで使用するにはもっともわかりやすいイラストといえる。ただし、メリハリの利いたセル画のようなイラストは好き嫌いの分かれるところ。  解説文は他と比べると行動に関する記述が多く分量も多い。亜種についても記載されているが分布も図ではなく文章なので若干わかりにくい。  分布図は若干色分けされているが、基本的に季節移動などを読み取るに向かない。  8版になって、珍鳥迷鳥のたぐいがかなり追加されたが、ここの図版はお世辞にもうまいとは言えず、正直、オオルリやキビタキでページを増やさないでくれよ。と思ってしまう。