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The Complete Guide to Antarctic Wildlife 2nd ed.



第1版はタイトルで購入リストから外していたが、大失敗。
南極圏の鳥にかなりの量をさいていて、つまり、ほとんどのアホウドリ、ミズナギドリが紹介されている。特にアホウドリはいまのところ最新の分類にそって野外識別のポイントを紹介しているのはこれしかないのでは?いわゆるワタリアホウドリグループも、野外での識別を試みるポイントを解説してあったりする。構成は最近はやりの図鑑的イラストと生態の写真の組み合わせ。海鳥に興味がある人は必携といえる。難を言えば重さが1.5kgあること。

Fruits of the Australian Tropical Rainforest


植物好きには必携の書。大型本だが果実から検索するというおもしろい本。 ほとんどの果実がカラーの実物大で描かれており、不思議な形の熱帯の果実を眺めているだけでも楽しい。自然好きを自称する人の書棚にたいていは備わっている有名な本。  種数が多すぎて、結局全部をみていかないと同定できないのが難。

The Ants of Northern Australia


2000年初版発行。17.3cm×24.5cm×0.8cm。図鑑ではなく、オーストラリア北部のアリのハンドブックといった感じ。各属の代表的な種をカラーで描いた図版が7ページある以外はすべて線画。  中身は各亜科、属の特徴や分布などの説明の他は、ほぼ全部が検索表となっている(種の同定はおよそ不可能なので、属まで)。かなり薄い本だが、込められている情報は相当なもの。アリの分類に興味があれば必携であろう。当然と言えば当然だが、野外での識別には向かない。

Guide to Australian Moths


2007年初版発行。15.0cm×21.5cm×1.3cm。  オーストラリアのガの概略をおさえた写真図鑑。オーストラリアのチョウが約400種なのに対して、ガは3万種ともいわれており、当然このサイズにはおさまらない。掲載されているのは各科の概略となっている。  400枚ほどの写真が使用されており、よく見られる種類は掲載されているがやはり物足りない感じは否めない。  トピックス的な話も多く、オーストラリアのガの概観をつかむには役立つ。

A Guide to Australian Grasshoppers and Locusts


 2003年初版発行。22.5cm×28.5cm×3.2cm。かなり大判のオーストラリアのバッタ図鑑。直翅目の図鑑ではなく、タイトル通り掲載されているのはオンブバッタ科、バッタ科のみ。それだけでこの分量である。現段階でのほぼすべての種を網羅している。オーストラリアのバッタはほとんど分類が進んでおらず、種名はおろか、属名もついていない種が半数を占める。この図鑑ではあえて、そういった種も掲載されている。  1ページ1種掲載で、1種につき8~10枚の写真が掲載されている。一般的な構成は全体図、頭部2枚、尾端2枚、後脚2枚、Prosternal process。といった具合である。巻末には別に幼虫段階の写真がまとめられている。種数が多いため、実際の同定にはかなり苦労する。  筆者は政府機関でバッタ類の研究をしていた人で、今までの成果を未来の研究者のためにまとめておきたいという熱意のもと、ほぼ自費出版に近い形でこの本を出版している。オーストラリアでは出版社が見つからず、ボルネオの出版社(自然関係の素晴らしい書籍をいくつも出版している)にて出版されている。1000部刷ったが、おそらく増刷することはない。と語っていた。

The Complete Field Guide to Dragonflies of Australia


 2006年初版発行。15.0cm×21.5cm×2.0cm。一般的な左ページ解説、右ページ図版の作りの写真図鑑。昆虫図鑑必携の一冊。  自然状態で撮った写真と標本写真が半々といったところ。ただどちらもやや写真が不鮮明な感がある。特に標本写真は色も褪せておりやや難がある。  解説は簡潔。細かい識別点は線画で補完している。当たりまえといえば当りまえだが、野外観察では確認できない識別点が多い。 体長を「Large、Small」などで表記しているのはどうかと思う。しかしコンパクトにまとめられており利用価値は高い。正直他に選択肢が無いともいえる。巻末には検索表もついているが、絵合わせで見たほうがてっとり早い。

Grasshopper Country: The Abundant Orthopteroid Insects of Australia : Orthoptera, Grasshoppers, Katydids, Crickets, Blatiodea, Cockroaches, Mantodea, Mantids, Phasmatodea


1996年初版発行。19.5cm×27.0cm×3.0cm。「バッタの国」といったタイトルだが、狭義の意味でのバッタではなく、コオロギ、キリギリス、バッタ、カマキリ、ゴキブリ、ナナフシ、カマドウマ 等を含めた広義の直翅目を押さえた図鑑となっている。  各目の説明から科、属、種への検索表、それぞれの解説、などよくまとまっており、利用価値も高い。掲載されている種数そのものはあまり多くないが、膨大な種類が暮らす熱帯雨林のこと、属まであたりがつけばたいしたものである。この本が出版された10年前と現在では確認されている種数は数倍になっているそうだ。それでも、分類の基本を知る上でもこの本の価値は薄れることはない。写真、図版ともきれいで興味深く、見ていて飽きない。

A Field Guide to Insects in Australia


 1995年初版発行。14.5cm×23.0cm×1.4cm。図鑑というより、小冊子といえる分量だが、オーストラリアの昆虫図鑑を一冊選んでほしいといわれれば、迷わずこれを選ぶ。  シミやトビムシといったあたりから、チョウ、ハチなどまで一通りの昆虫を科別に紹介している。それぞれの科には、科の説明と、主な属の説明が含まれ、代表的な種が写真で紹介されている。  この分量でそれだけ網羅しようとすれば、当然解説はかなり簡素なものになる。実際そうなのだが、ではなぜこの図鑑を一番に推すのかといえば、掲載されている種の選定が絶妙で、実際野外で見かけて、気になった昆虫のかなりものが掲載されている。使えば使うほどに、種選定の妙にただ驚かされるばかりである。最もこれは筆者がケアンズ近郊在住ということもあり、ケアンズ以外で使用する場合は、ただの概略書にしかならないのかもしれない。
 現在は改訂版が出版されている。

The Complete Field Guide to Butterflies of Australia


 2004年初版発行。15.0cm×21.5cm×2.0cm。一般的な左ページ解説、右ページ図版の作りの写真図鑑。  オーストラリアのチョウを網羅した一冊。必携。全ての写真が標本からの撮影で、雄雌表裏の写真、春型や夏型などの違いも掲載されている。 解説は簡潔にして十分、特徴、類似種、食草など。特に食草の記載は細かい。サイズは翼開長で表記され、前翅長が記載されていないのがやや残念。カラーの分布図には亜種の情報も記載されている。  全体として非常に良くできた図鑑。これ以外にはかなり大判な図鑑しかなかったこともあり、利用価値は高い。

Field Guide to Australian Reptiles


2007年初版発行。オーストラリアの爬虫類を網羅した写真図鑑。おそらく飼育下の動物を撮影したものも多く、写真が大きく見やすい。このシリーズは読み物的要素が強いのが特徴だが、これに関していえば、写真を大きくとったぶん、文字はかなり少ない。また視覚的なわかりやすさを考慮し、生息環境、食性、繁殖などを表形式で記載しているが、余計なスペースをとるわりに情報量が少なくなってしまっている。特に生息地が限られているものは、その地域では普通に見られるものでも記載されていなかったりする。  いままで爬虫類の図鑑を持っていなくて、とりあえずオーストラリアの爬虫類の本が、という人には、写真の見やすさと、固くない雰囲気から薦められる図鑑といえる。文字数も少ないので英文を読む苦労も少ない。